乗り越える
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ご夫婦の撮影を始めて昨日でちょうど一年。
編集をしながら、あることに気が付きました。
映像で見直してみると、撮影している時に見逃した言葉の端々に映る悲しみや葛藤に目が行きます。
みんなが元気になれと言ってくれて有り難いけど、娘は側にいると言ってくれるけど、、、頭ではわかっているけど、娘は帰って来ないし寂しさは変わらない。
当初から考えたらご夫婦はとても元気になったけど、人知れずいつもいつもその葛藤から逃れられずにいて、ひどく落ち込んだり眠れぬ夜を過ごしているのです。
私はなにを見ていたんだろう。。
元気になってほしいという気持ちは私の願望だった。 ご夫婦は充分頑張っていた。
勘違いしていた。 悲しみや苦しみを乗り越えるということは、それを忘れようとしたり押し込めることではなく、その悲しみや苦しみを抱えて生きていく決心をすることではないか。
ご夫婦は泣きながら、でも店を建てて働き、なんとかして生きようと頑張っていた。
お母さんに、何で生きようと思えたの?と聞いたら、「あの子の供養をしなくちゃいけないと思ったの」 と泣きながら答えてくれた。
常連さんにフライ焼いてる時に泣かせてしまった。 お母さん、ごめんね。
今までも、辛いこといっぱい聞いてしまったよね、ごめんね。
私なりに、悲しみを乗り越えるということ、日常を生きて行くということを精一杯考えながら作品を作ります。
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Comment
>悲しみや苦しみを乗り越えるということは、それを忘れようとしたり押し込めることではなく、その悲しみや苦しみを抱えて生きていく決心をすることではないか。
これを制作で探していたのではないかな?[E:confident]
やっと見つかったね[E:shine]
女の子を失ったご両親(ご主人がお坊さんのご家族)を尋ねた時、
「受け止めるしかないですものね」
と涙ながらだけど笑顔でママが話してくれました。
この言葉にはたくさんの意味があって、
その笑顔にはたくさんの想いがあったよ。
女の子の最期の壮絶な痛み、
ご家族の看取るまでの頑張った姿、
女の子がもう目も耳も聞こえないのに、
「ありがとう、ありがとう」と何度も伝えてくれた奇跡、
それはとてもとても悲しくて辛かったけれど、
けして忘れられない、
いつまでも覚えてる、
いつも昨日の事のように思い出す、
思わず涙が流れてしまう
「悲しみや苦しみを抱えて生きていく決心をする」というのは、
「受け止めるしかないですものね」
と話したママの姿勢そのものでもあるよ。
でも何故、笑顔で話せたのかというと…
きっとそう、
話して聞いてくれる相手がいるから。
受け止めてくれるみんながいるから。
一緒に涙したみんながいてくれるから。
時には涙が枯れるまで落ち込む事があっても
「いいんだよ、頑張って来たよ」
と言ってくれる誰かがそばにいるから。
悲しみや苦しみを抱えて生きていくことができるのは、そんな周りのみんながいるからではないかな、きっと[E:wink]。
(ちなみに、友達同士の慰め合い程度なんかでは終わらなかった、面識もないのに人づてに広がる繋がりが確かにあったよ)
>keikoさん
やっと自分の中で整理がついた気がします。
編集作業の頭で気がつけてよかった。
正月からずっと自分の体調にばかり頭が占領されてしまって、
わかってるつもりでも実感できていなかったことが沢山あります。
いつもいつもありがとう。
あきらめずに声をかけ続けてくれて本当にありがとう。