生き続ける
公開日:
:
04 最新作
2010年9月18日
行田ミニドキュメンタリー映画祭 開催!!
詳細はこちら→http://hma.de-blog.jp/motegikaoru/2010/08/post_9420.html
「ミシンの子守唄」完成しました!
自分にとっても感慨深い作品となりました。昔から慣れ親しんだ足袋のことをより知る事ができたから。
私は祖母が踏むミシンの音を聞いて育ったので、足袋を見る度にミシンを踏んでいた祖母と、窓からの光を浴びながら内職してる祖母の姿を思い出します。
行田の女性は足袋のおかげで職を持っていたのです。
なにしろ、「娘が3人いれば家に蔵が立つ」と言われた程ですからね。
うちの祖母が、女手一つで病気の夫と子供3人と姑を支えられたのも足袋があったからだと思います。
行田の母ちゃんたちはいつも忙しそうに働いていたんだろうなあ。
そのおかげで今の私たちがいるのです。
いつも作品を作りながら、見えてくるものがあります。
出演者の中に、その人に関わった多くの今は亡き人達の姿を感じるのです。
人は死んだら終わりではないのだと心から思います。
その死をもって最後の大きな教えを生きるものたちに授けていくと思うのです。
だからその教えを悲しみながらでもしっかり受け止めなければいけないと思っています。
そういった感覚が、現代では薄れてきている気がします。
とても恐ろしいことです。
子供が変わった訳ではありません。
子供は何も変わっていません。
悪いのは私たち大人だと思います。
今一度、自分の周りを見回し、考え、知っていき、受け止める勇気を大人が持たなくてはいけないと思います。
神経質になりすぎて視野が狭くなって、逆に瑞々しい子供の本来の力を大人が封じ込めている気がしてなりません。
子供を変えているのは大人です。
変わらなければいけないのは、学ばなければいけないのは、気付かなくてはいけないのは大人なのです。
もう、子供が犠牲になるような悲しいニュースを見たくないのです。
こんなことを亡くなっていった祖母や先人達は決して望んではいないはずです。
だから、今自分に出来る具体的なことはなんだろうと考えています。
微力だけど、力になれることを探したい。
生き続けるために、亡くなった人の思いを繋ぐために。