今、あの子たちは
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ふと、小さい頃心臓病で入院していた時のことを思い出しました。
テレビで小児ガンだった女性が出ていたからなのですが、その女性が
「子供は大人が思っているより強くて明るい。親は代わってあげたいとよく言うけれど、私は代わってほしいと思ったことは一度もなかったし、お母さんが苦しむ姿は子供は見たくないから」
と言っていました。
私はガンと違って入院期間も少なく、副作用等も少なかったのですが、
確かに私の両親も代わってあげたいと言っていました。
でも、思い返してみれば代わってほしいなんて思ったことは一度もなかったのです。
家に早く帰りたかったし検査や手術は痛かったけれど、嫌なことばかりではなかったからかもしれません。
私の入院していた病棟は重度の病気の子供ばかりでしたが、みんなそれぞれ元気でした。
大好きなお姉さんもお友達もでき、消灯時間をすぎても月明かりの中隣りのベッドの子とこっそり遊んだりして意外と貴重で楽しい時間を過ごせたようにも思います。
今でも鮮明に思い出すのは、退院の日。
退院していく子達はみんな必ずお迎えがくる何時間も前から久々の洋服に着替えて、わくわくしながらベッドの上で待っているのが普通でした。
そして周りの子達はその様子を羨ましさと寂しさの混じった気持ちで見つめながら、退院記念のプレゼントをその子のママにもらって泣きながら見送るのでした。
私も同じようにわくわくしながら洋服に着替え、記念のプレゼントをみんなに渡したのを覚えています。
そのプレゼントは、渡す子それぞれの好みを考えてお母さんに細かく注文して買ってきてもらったサンリオの文具でした。
親にとってそのプレゼントは、お世話になりましたという意味だけでなく、泣きながら送り出してくれる治療中の子供達にむけて「先に出て行くけど、頑張ってね。元気になってね」という切なる応援の気持ちが含まれていたのだと思います。
あのお友達は今どうしているんだろう。
長く長く入院していた子は一体どんな病気だったんだろうか。
あの赤ちゃんはちゃんと退院できたんだろうか。
一人でも多く元気で暮らしていてくれますように。
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Comment
私もこの前娘の入院でたった4泊だけど病棟で寝泊まりした時に、病気の子供や赤ちゃんがこんなにも多いのかと思い知らされたよ!
毎日我慢して点滴とかお薬飲んだりとかしてるんだよね。
なのでこの前、いっぱいキャラクターの絵を描いたカードを、何かに使ってくださ〜いって病棟に届けにいったよー。イラスト一つで雰囲気変わるもんね、病棟ってね!
それはすごく嬉しいプレゼントだったと思うよー!
私も入院してた時、看護婦さんのかわいい動物の絵のエプロンが大好きだったし、食事の時かわいいコップが当たると嫌いな干しぶどう入りカレーが頑張って食べれた。
ほんとにちょっとしたことで子供の気持ちも変わるものね。