*

決意

公開日: : 10 ブログ

前回、不妊治療をしているというご報告をしました。
いろいろと考えた末、テレビ局に不妊治療を続けながら活動する映像作家として取材してもらえるよう掛け合いました。
現在あるテレビ局からいいお返事をいただいており、このままいけば取材をしてもらえそうです。
不妊治療の様子など出来る限り撮影してもらえるよう頼んであります。
賛否両論あるかとは思いますが、不妊治療に対する社会的理解を深める一助となればと思い決意しました。
これを思いついたのはつい最近のことでした。
私の祖母が卵管のつまりによって結婚後長い間子供を授かることが出来なかったという事実を聞いたのがきっかけでした。私の親族には他にも不妊の方がおり、祖母の話を聞いて、なんとなく自分が今不妊である意味を知ったような気がしたのです。
祖母達の時代には医療も発達しておらず、子供の産めない女性に対しての偏見はとても強かったと思われます。長男の嫁であった祖母は少なからず辛い思いをしていたに違いありません。
時を経て男女差別も少なくなり、医療技術は進み、不妊症の女性が10人に1人という具体的な数字が出ているにも関わらず、未だ社会的な理解は薄く不妊症の人々は肉体的だけでなく精神的に大きな負担を抱えています。
その上、医療の進歩とは反比例して不妊症は病気と認められていないため保険も効かず大きな経済的負担を抱えなければなりません。
時代が進んでいるというのに、社会においてのこの認識の進歩のなさはなんなのでしょうか。
実際私も治療するまで知らないことだらけでしたし、治療中においては上記のようなたくさんの問題点やそれによって起る悪循環に悩まされることとなりました。
不妊にとってストレスは大敵だというのに、不妊症患者にはこのストレスが常につきまとうというおかしな状態になっているのです。
このようなことを考えた時、三代の不妊の苦しみの歴史の後に自分自身が今不妊治療を受けているのは何か役目があってのことだと思いました。
その役目が、自分の治療している姿を通して不妊の実態を多くの人に伝えるということでした。
まさしく、今しかできない役目であり、私がやらなければならないことだと感じました。
そして心のどこかで必ずそれを取り上げてくれる所があると確信していたのです。
思い立ったらすぐに行動しました。こんなにとんとん拍子に話が進んだのも何かの縁だと思います。
どうか私の治療体験がお役に立つことができますように、祈っております。
放送日が決まりましたら、またご報告します。
とりあえず今週末に初めての取材撮影になりそうです。
無事に放送されることを祈って。

adsence

関連記事

no image

いよいよ本日上映!

いよいよ今日です!初日です。 どのくらいの人たちが来てくれるのか、と考えると不安。。。うわー、細かく

記事を読む

no image

着物で映画を

2010年9月18日行田ミニドキュメンタリー映画祭 開催!!詳細はこちら→http://h

記事を読む

no image

チケット発売中

『行田ミニドキュメンタリー映画祭』前売りチケット発売中です!前売り券は1300円!行田市近辺の方は、

記事を読む

no image

次回作は

私の故郷は埼玉県行田市ですが、行田にはゼリーフライやフライ、忍城やさきたま古墳の他にも有名なものがあ

記事を読む

no image

新作・梅むら夫婦

8月に恒例の上映会を開きます。新作は「梅むら夫婦(仮題)」まだまだ撮影中です。 以前から話に出ている

記事を読む

no image

上映会のお知らせ

今年も故郷行田で上映会行います! お時間ある方ぜひ観に来てください。 「梅むら夫婦」(55分) 8/

記事を読む

no image

今、あの子たちは

ふと、小さい頃心臓病で入院していた時のことを思い出しました。 テレビで小児ガンだった女性が出ていたか

記事を読む

no image

NHK放送日決定しました

日記にも書きましたが、取材していただいていたNHKの撮影が終わり、放送日予定日が決定しました。 10

記事を読む

no image

追加

上映スケジュールに追加回がでましたので、今一度ご報告します。 2月6日、7日、11日 9:20/12

記事を読む

no image

嬉しいこと

もしかして、と思って、ぴあ映画生活を見てみました。 「梅むら夫婦」載ってる嬉しい。。まさかこんな日が

記事を読む

adsence

Comment

  1. やす より:

    今でもそうだけどこれからは不妊に悩む女性が増えていくことは確実。それなのに保険が効かなくて治療に負担がかかりすぎ、多くの女性が苦しんでいるという現状を放っておいてはいけない。社会的な状況を考えて結婚や出産を望まない女性もいる。育児の負担を考えると産める人でも1~2人しか産めない。子供をとりまく環境の不十分さ。
    少子化を加速させる理由はいくらでもある。せめて子供を望んでいる人にはすべての設備を提供して応援するぐらいの補助があってもいいもんだ。

  2. asahi より:

    あなたのように逆境をプラスに変える実行力があるというだけで、世間の理解の薄い部分も、実は明るい所も実存するって証明になっているね。東京は特に暮らしに不向きな一面を持ち合わせた街だから、私のように子供を持たない選択をした人間にとって、不妊の悩みは未知。
    あなたが近しい友人でなければ考えもしなかっただろうと思います。
    命をつなぐ本能と社会環境のズレがなだらかに繋がっていくといいですね。
    不妊の女性のひとりひとりが各々治療と共に幸せな暮らしができること、心から応援していますよ。
    前に進んで元気に生活!!

  3. 茂木薫 より:

    >やすさん
    コメントありがとうございます。
    本当に、少子化対策という言葉が叫ばれている反面、全くそれが反映されていない現実に驚きますよね。
    この温度差はおかしい!
    妊婦の定期検診ももっと安くてもいいんじゃないかと思う。。
    知れば知るほど驚くことが多いです。
    >asahiさん
    コメントありがとうございます。
    話に耳を傾け、理解しようという姿勢をもってくれるasahiさんにいつも助けられています。
    みんなそれぞれに大変な今の世の中ですから、他人事だと目を背けることはいくらでもできるし、そうしなければ前に進めないこともあるような現代ですが、ほんの少しでも自分の知らないこの世の一面に目を向けて考えられる余裕があるようにはしたいと思います。
    人それぞれの事情や人生を認め理解しようとすることは、面倒なことではなく、実は自分自身に豊かさを与えることなのではないかと思っています。

asahi にコメントする コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

adsence

no image
もっと柔らかく

あと一ヶ月で36歳になります。 30代も折り返し、これまでに色んなこと

no image
どんな人生もわたしの人生

ほっと越谷での「幸せのカタチ 改訂版」上映が終了しました。 ほ

no image
思うところ

うーん、日々思うことはたくさん。 毎日少しずつメモでもしておいてコラム

ほっと越谷
埼玉、越谷市の「ほっと越谷」で開催される講座で上映&トークやります

12月1日(日)、8日(日)、14日(土)と3回にわたって開催される、

上映会のお知らせ   不妊治療・不妊専門病院「はらメディカルクリニック」
「はらメディカルクリニック」主催 幸せのカタチ上映会

渋谷区、千駄ヶ谷の不妊治療・不妊専門クリニック「はらメディカル

→もっと見る

PAGE TOP ↑